INTRODUCTION
イントロダクションINTRODUCTION
理想か、希望か。
掴めるのは、ひとつだけ。
イントロダクション
数百年続く旧家・御影家。その跡取りである高校二年生・御影朔が父から継いだ家業は、百二十人の中から「社会を導くに値する人間」を選び出すデスゲーム──《選定遊戯》の主催だった。
協力、交渉、裏切り、そして多数決。参加者たちの生死は、正体不明のライブ配信を見守る視聴者の投票によって決められる。
一度始まった遊戯の規則は、主催者である朔にも変えられない。彼にできるのは、参加者を配置し、公開する情報を選び、誰のどんな姿を視聴者へ見せるかを決めることだけ。
そして参加者の名簿には、幼馴染・朝倉琴葉と、親友・榊晴玖の名前があった。
参加者が命を懸けて目の前の遊戯を攻略する裏で、朔もまた、参加者、視聴者、警察、そして御影家を相手に、別のゲームを進めていく。
彼は人を救おうとしているのか。それとも、正しく選別しようとしているのか。
STORY
あらすじ父の死から七日後。高校二年生の御影朔は、数百年続く旧家・御影家の当主となった。継いだのは家名だけではない。壁一面のモニターに映る、百二十人の寝顔。御影家が代々運営してきた極限の選抜試験《選定遊戯》──その主催者の席だった。
目を覚ました参加者たちに、機械音声が告げる。『ようこそ、選定遊戯へ。あなたがたは、参加者として選定されました』。首には、継ぎ目も鍵穴も見えない黒い首輪。規則に違反した参加者は、警告なく即時処刑される。
第一選定《処刑候補者》──。協力と交渉と多数決の果てに処刑される者を決めるのは、参加者自身と、画面の前の視聴者たち。主催者は、結果に触れることができない。
そして、モニターの中で眠る百二十人のうち二人を、朔は誰よりもよく知っていた。幼馴染の朝倉琴葉と、親友の榊晴玖。
「僕が選ぶわけじゃない」
白い仮面の下で、遊戯が始まる。
KEYWORD
用語- 《選定遊戯》
- 御影家が代々運営してきた、人間の判断力・統率力・心理耐性を測る極限の選抜試験。参加者は百二十名。協力、推理、交渉、心理戦、資源分配、多数決、視聴者投票──複数の《選定》を経て、「社会を導くに値する人間」を選び出す。
- 主催者
- 遊戯を運営する御影家の当主。参加者の配置、公開する情報、視聴者に見せる映像を決める。ただし開始後の規則変更は禁止され、主催者自身も公開済みの規則に拘束される。処刑対象を直接指定することはできない。
- 監督官
- 御影家当主監査会から派遣された少女。記録・報告・差し止め・判定・承認の権限を持ち、主催者を監督する。配信の画角は主催者席に固定され、彼女が映ることはない。朔を「主催者」と呼ぶ。
- 規則
- 一度始まった遊戯の規則は、誰にも変えられない。参加者にも主催者にも等しく適用される。共通禁止事項は「首輪への干渉。施設設備の破壊。指定区域からの離脱。他参加者への故意の殺傷」。違反は、警告なく即時処刑。
- 首輪
- 参加者全員の首に嵌められた黒い金属輪。継ぎ目も鍵穴も見えない。執行の合図は、短い電子音がひとつ。閃光も、血もない。
- 配信と視聴者投票
- 遊戯の模様は正体不明のライブ配信として公開され、一部の結果は視聴者の投票によって決まる。死角は、最初から用意されていない。
- 御影家
- 数百年続く旧家。「権力者になる家」ではなく、「権力者の隣に必ずいる家」として、行政・法務・危機管理に関わってきた。表向きは文化保存や公益事業を担う一族であり、その裏で《選定遊戯》を運営してきた。